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IDPCは、「国際開発を志す若者の為のプラットフォームとなる」ことを目指し、 国際協力を志す方に、必要な能力や視座を学ぶ機会を提供する学生団体です。http://idpc.weblike.jp/top/
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どうも、関西スタッフの村上です。
半年ぶりのブログになります。


シンガポールに来てから9か月が経ちました。
9か月となると、やはり旅行などで来ているだけでは分からないことも見えてきます。
ということで、今回はシンガポール裏ネタ ー 人身売買 ー についてお話できればと思います。

私たち先進国の消費者は直接「人身売買」に携わってることは少ないですが、
実は気付かぬうちに、「人身売買」ビジネスに貢献していたりする場合が多々あります。
また「人身売買」をしているという自覚がないまま「人身売買」をしている可能性もあります。

そういった視点から最近シンガポールでの人身売買問題について考えていて、
知らないっていうことは大きな罪だな〜と思ったのと
また、シンガポールだけでなく日本でも同じようなことが言えるのかな?と思い、
今回この記事を書くことに決めました。
少し長いですが、最後まで読んでいただけると幸いです。


シンガポールでの「人身売買」問題。
基本的には皆があまり口にしない、いわゆるタブーな話題ではあるんですが、
シンガポールには様々な形で人身売買の被害に遭っている人達がいます。

例えば、、、
「漁夫」ー 船(海上)に1年ほど閉じ込められ、給料を全く支払われないケースがあったり
「性的搾取」ー シンガポールに連れてこられ、強制的に性的奴隷(売春)をされられるケースもあります。
(↑日本では性的搾取が大きな問題かと思います。)
しかしながら、シンガポールで一番大きい問題は「出稼ぎ労働者」のケースだそうです。
「出稼ぎ労働者」ということで、普段は「人身売買」問題として捉えられないケースですが、詳しく実態を知ることで改めて「人身売買」を考えるキッカケになるかと思います。

シンガポールでは大々的に出稼ぎ労働者を受け入れています。
基本的には政府容認で行われている訳ですが、実際その待遇を聞いてみると、かなりひどい扱いを受けており、今ではいくつかの人身売買に取り組む団体がこの問題を重点に活動をしています。

シンガポールでの出稼ぎ労働者の大部分はバングラデシュからの出稼ぎで、主に建設作業員として働きます。
早朝から夜遅くまで、週末も祝日も関係なく炎天下の中働かされます。
部屋を借りるお金もない彼らは建設現場の悪環境の中に住み、一日中働きます。
実際、大学内でも街中でもバングラデシュ人の労働者が至る所で早朝から夜遅くまで働いている姿を見掛けます。
しかし、彼らにはそんな状況下でも働かなければならない理由がいくつかあります。

まず、彼らは仲介業者に何十万という借金を返さなければいけません。
仲介会社はシンガポールで働きたいバングラデシュ人に対して、仲介手数料として何十万(平均50〜70万ほど)というお金を求めます。しかしながら、出稼ぎに来る人がそんな大金を持っているはずもなく、労働者は何十万というお金を借金しシンガポールに来てから自分が働いて得たお金で払っていきます。
そのため、シンガポールに来てから半年〜1年は、自分の給料のほとんど(必要最低限以外)をその借金返済に使うそうです。つまり稼ぎが出るようになるのはその後ということになり、多くの出稼ぎ労働者はそれまで我慢して働きつづけるのです。(そして家族に送金するためにそのまま働き続けるケースが多いそうです。)


また、一度働き始めたら働く先を変えることはできないという法律があるそうです。
最初に働き始めた会社からどんなにひどい待遇を受けても、文句を言って会社を変えることはできないそうです。
法律でそういったことが決められている為に、雇い主もそのことをいいことに労働者をいいように使います。
例えば暴力だったり、賃金不払いは結構頻繁に行われているそうです。

もし労働者がそれに対して文句を言ったり、転職を希望しようならば、強制帰国をさせられます。
そして、そうなった場合にはセキュリティーの専門の企業があり、帰国まで逃げ出さないようにと、そこの監視下に置かれるらしいのですが、そこでは刑務所のような場所に閉じ込められ、暴力を受けたり、拷問的なことをされることもあるそうです。
そのような理由から、ひどい待遇に文句を言わずに働き続ける出稼ぎ労働者がほとんどだそうです。

先日、H.O.M.E(Humanitarian Organisation for Migration Economics)という人身売買問題に取り組む団体の代表の方の話を伺いましたが、「何年か活動を重ねるうちにやっと政府側がケースバイケースで対応してくれるようにはなったが、まだ法の改正などには手が届かない状態であり、また多くのシンガポール人はこの問題をそこまで重く受け止めていないため、解決が難しい」とおっしゃっていました。


3〜4か月程前にシンガポールのリトルインディアで、バングラデシュ人による暴動が起きたように、このひどい待遇に絶えきれなくなっている出稼ぎ労働者が増えているようですが、まだまだ政府の対応は遅く、国民の関心はあまり高くはないようです。


これはシンガポールの現状ですが、日本ではどうでしょうか?
パソコンで少し「日本」「人身売買」で少し調べてみるだけでも、かなり情報が出て来ます。
私自身、あまり日本での「人身売買」問題について考えることはなかったので、ショッキングな内容もありました。


また国内だけでなくても、普段私たちが着ているもの、食べているもの、触れているものの多くは、人身売買の被害者の人達の手で作られていることが多くあります。
人身売買の被害にあう人の中には厳しい経済環境から自ら進んで売られる場合もあるようですが、大抵は強制的に売られたり(ドラッグを使われたり、親を殺害されるケースもあるようです。)だまされて売られる場合が多いそうです。

そして、売買自体はブローカーなどを介して行われる訳ですが、売られた後には多国籍企業の工場で働かされていたり先進国に売り飛ばされる場合がほとんどです。
例えば、今着ている洋服だったり、今使っているコンピューターだったり、今日飲んだコーヒーだったりが、そういった人身売買で売られた労働者の手で作られているものだったりするのです。


ちょうど1年前、2013年4月23日にはバングラデシュのRana Plazaとよばれる縫製工場などが入った商業施設が崩壊したことで少し注目を浴びましたが、こういった問題はまだまだ存在します。
個人的な意見ですが、こういった問題に対して、先進国に住む消費者して、自分が消費しているものがどうやって自分の手に渡って来ているのか、もう一回考えてみるべきだと感じます。
(これは、人身売買の問題だけではなく、環境問題や動物の虐待問題など、他の問題について考えるきっかけにもなると思います。)

先進国に住む私たちが知ること、もっとこういった問題に敏感になることで、マーケットを介してそういった問題を訴え、そこから変わることもあるんじゃないか、そういった国際協力の形もアリなんじゃないかなと思いました。
特に日本はまだまだメディアがそのような問題を大きく取り上げることも少ないので、そういった部分も少しずつ変わっていけばいいなと思ったりします。
という訳で、買い手側から考える「人身売買」問題についてお話しましたが、
IDPCでは今後、勉強会やワークショップなどで、このような問題について皆で考えていければと思っています。

私は今後残り2週間のシンガポール生活を満喫し、その後3か月ほどカンボジア(NGO)でインターンをしてから日本帰国となります。
そこからまた改めて正式なメンバーとして復帰予定ですが、カンボジアからもIDPCスタッフとして何かしら発信していければ幸いです。
長くなってしまいましたが、ここまでお読み頂きありがとうございました。
日本でみなさんにお会いできることを楽しみにしています。
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